
新陳代謝が進む東京。
あちこちで、クレーンが空を切る。
昔ながらの商店街が、ひとつ、またひとつと姿を変えていく。
京成立石も、例外ではない。
でも今はまだ——
アーケードの下に、あの空気が残っている。
1時間前から並ぶのが常識の店

14時オープン。
13時に着いたら、すでにこの列。
「出口」と書かれた方に並ぼうとしたら、常連さんがやさしく教えてくれた。
「そっちはもういっぱいやで。表側に並びな」
初見殺しのシステム。でも、地元の人の温かさに救われる。
職人気質の、あの張り紙

待っている間、何気なく店内を覗いたら——
店員さんから、静かに外を向くように言われた。
列をなす常連たちに「気が散る」から、と。
余計なものはいらない。
ここには、ここのルールがある。
それがまた、この店の格というか、潔さを感じさせる。
いざ、「宇ち多゛」

二巡目での入店。
まずは、キリンラガーの小瓶。
冷えた瓶を傾けて、グラスに注ぐ。
そして最初の一品は、シンキ(テッポウ・コブクロ)とタン生。

テッポウは豚の直腸、コブクロは子宮。
コリコリとした食感が、冷えたビールと恐ろしくよく合う。
良いスタートだった。
煮込みは、ホンモノ。
顎まわりの肉が入る「ホネいり煮込み」を狙っていた。
が——一巡目のお客さんだけに許されるものらしく、この日はたどり着けず。
普通の煮込みを頼んだ。

これが、めちゃくちゃうまかった。
「普通」という言葉が失礼に思えるくらい、
いろんな部位が、出汁にしっかり染みた、食べ応えのある食べるべき一品。
ツル塩という名の、コリコリの宝石

部位:ツル。
味付け:塩。
ツルとは、ち○ち○のことである。
注文するときに一瞬迷ったが、食べたら迷いは消えた。
独特のコリコリ食感と、絶妙な塩加減。
ビールのペースが上がる。
列に並んでいるとき、常連さんから教えてもらった一品。
教えてもらってよかった。
お新香は「大根、生姜のっけて、お酢」で。

お新香なら「大根、生姜のっけて、お酢」。
生姜をのせてもらって、お酢をかける。
このひと手間が、もつ焼きの合間に口をさっぱりさせてくれる。
もつ焼きの最高のパートナー。
梅割りで本番開始

梅割り甘めで。
その後は——


梅割り甘め、おかわり。(2杯目)


梅割り甘め、おかわり。(3杯目)
気がつけば、テーブルの上は串だらけ。
一本一本が安いていうまい。だから、ついつい頼んでしまう。
それが宇ち多゛の恐ろしいところ。
まとめ
宇ち多゛は、消えるかもしれない東京の記憶だ。
再開発がこの立石商店街にすでに迫っている。
だからこそ、今行く理由がある。
並ぶのも、ルールを覚えるのも、全部ひっくるめて「宇ち多゛」という体験。
一度でも足を運んだら、また来たくなる。そういう店だった。
🚃 京成立石駅 徒歩2分
🕒 14:00〜(売り切れ次第終了)
💴 1人1,000〜2,000円目安

