「目的地に着くことよりも、その道のり(プロセス)こそが旅なのだ」

乗車してすぐ、車掌がやってきてチケットの確認をする。メールで受信したPDFをスマホで見せるだけでOKだ。印刷は不要だった。
今夜の戦利品

駅で買い込んできたコーラ、カッパえびせんもどき、蒲焼野郎の辛い版。これからはじまる鉄道旅に静かに乾杯した。
食堂車からの声掛け

しばらくすると食堂車からスタッフの声が聞こえてきた。出発が大幅に遅れたため、夜の食事提供はすでに終了。明日の朝食の注文を受け付けているという。せっかくの機会なので、朝食を頼むことにした。
寝台列車ルームツアー


二段ベッドが左右にある。15ベット×2(上下段)×2列の60ベッドが1つの車両にひしめき合っている。12時頃には静かに寝静まる。



下段ベッドは広い。ゆったり足を伸ばして寝返りも問題ない。窓があるので、外の景色を横になりながら眺められる。快適な空間だ。座っても、頭がぶつからない程度の高さがある。また、枕とブランケットもついている。


上段ベッドは窓がなく、天井も低いため、座ったときに背筋を伸ばせない。帰りに上段に乗ったが、揺れもかなり大きかった。Lower Berthを選ぶべき理由はここにある。

トイレは完備されている。ただし、便器の下を覗くと線路が見える。排泄物は線路上に垂れ流しだ。まあ、それも旅の楽しい体験だ。

夜のとばりに包まれて


心地よい揺れと、レールと車輪が奏でるリズム。気がつけば深い眠りに落ちていた。
朝の目覚め
6時前に自然と目が覚めた。窓の外には大地の緑が広がっている。





踏切を待つバイク、田んぼ、途中駅に展示されたSL、霧に煙る山。車窓はタイの朝の日常をそのまま切り取っていた。
食堂車で朝食




食堂車は外国人旅行者で賑わっていた。朝食は炒飯・春巻き・目玉焼き・スイカ・スープのセットで190バーツ。正直、選択ミスだった。朝から炒飯と揚げ物は少し重い。味は特別なものではないが、食堂車で食事をするという体験そのものはおすすめだ。
車窓の絶景








チェンマイに近づくにつれ、景色が雄大になっていく。密林を縫うように走り、山と川が広がる絶景が続く。窓から顔を出したくなるほどの迫力だった。
途中駅の風景




いくつかの小さな駅に停車する。タイ国旗がはためく静かな地方の駅。バンコクとは全く違う時間が流れていた。
寝台列車から乗客席へ





チェンマイが近くなると、乗務員が寝台をシートに戻す作業をはじめた。これが実に手際よく、ものの3分ほどで二段ベッドから乗車席へと変わっていく。上段がコンパクトに折りたたまれる様子は、なかなか見応えがあった。
チェンマイ到着




約12時間の寝台列車の旅。バンコクを深夜に出発し、チェンマイの朝に着く。飛行機では味わえない、この移動そのものが旅だと思う。

