バンコクで在庫なし。チェンマイでも在庫なし。
結局、日本で打った。
A・B型肝炎の混合ワクチン「Twinrix(ツインリックス)」の話だ。
この記事は①バンコク・スネークファーム編、②チェンマイ・Clinic 108編の続きになる。タイで3か所回って打てなかったワクチンを、出発前に日本で終わらせた記録だ。
ここまでのおさらい:3か所、全部在庫なし
Twinrixを打とうとして、タイで訪ねた場所は3つ。結果はこうだった。
| 場所 | 結果 |
|---|---|
| バンコク・スネークファーム | 在庫なし |
| チェンマイ・国立(Clinic 108) | 在庫なし |
| チェンマイ・私立(シーパット医療センター) | 午前は「ある」→午後に「切れた」 |
私立病院では、午前中に「在庫あります」と言われて出直したのに、午後には切れていた。まさかのタイ全土での品薄状態。
Twinrixは一定期間をおいて、3回接種で完了するワクチンだ。1回目が打てなければ、そのあとも全部ずれていく。旅先で在庫を探し回るより、日本にいるうちに終わらせるほうが確実だと判断した。
大阪トラベルクリニックへ


ネットで検索して見つけた。大阪・梅田にあるトラベルクリニックだ。渡航前の予防接種を専門にしている。
予約して行った。飛び込みでも受け付けているようだったが、予約したほうがスムーズだった。ワクチンは在庫を用意してもらう必要があるので、行く前に電話やネットで押さえておくほうが確実だと思う。


初診:Twinrix 1回目と、狂犬病の3回目
初診料3,000円。そしてTwinrixが15,000円。
在庫はあった。タイで3か所回って打てなかったものが、その場であっさり打てた。あれだけ探し回ったのは何だったのか、と思った。
同じ日に、狂犬病も1本打っている。タイで2回打っていたが、ドクターと相談した結果、世界的に3回打っておくことが間違いないとのことで、接種することにした。Verorab(ベロラブ)12,000円。タイでは1回350バーツ(約1,750円)だったので、ここでも金額の差ははっきり出た。
予約して行ったので、待ち時間はほとんどなかった。
イエローカードを渡して、AIで組んだ予防接種表と、タイで実際にどこまで打ってきたかを見ながら相談に乗ってくれた。また、タイでは1日に4本以上まとめて打っていたが、それも問題ないと確認できた。ここまで自己判断とタイでの接種計画で進めてきたので、日本での専門医に裏付けを取れたことで一度肩の力が抜けた。
在庫も潤沢だった。3か所で「無い」と言われ続けたあとだったので、正直ほっとした。
この日の総額は33,000円。

打ったあとは、個室で10分休む
接種が終わっても、すぐには帰らない。個室に通されて、10分ほど様子を見る。

リクライニングチェアとオットマンが置いてあって、背もたれを倒せばほぼ横になれる。雑誌と呼び出しベルもある。ここで10分過ごして、体調に問題がなければ会計をして終わり、という流れだ。
タイでは接種のあと、待合の椅子で自分の体調を自分で見ていた。それが悪いわけではないけれど、個室で足を伸ばして待てるのは素直に楽だった。こういう細かいところにも、日本のクオリティは出る。
2回目・3回目
2回目は再診料1,000円とTwinrix 15,000円で17,600円。3回目も同じ内訳に、後述の薬が加わって20,350円だった。
接種スケジュールは、Day1 → (1週間後) → Day2 → (3週間後) → Day3の「迅速スケジュール」だ。
通常のTwinrixは0・1か月・6か月のペースで打つので、完了までに半年かかるが、出発時期から逆算した結果、短い間隔で3回打って、旅の前に基礎免疫を作ってしまう打ち方を選んだ。
なお、これで完全に終わりではない。帰国後にもう1回打つ。医師によれば、それで生涯にわたって有効になるとのことだった。

ついでに買った、高山病の薬
3回目のときに、ダイアモックス錠を5シート買った。2,500円。高山病の予防薬だ。
今回の旅は、ヒマラヤと、ボリビアのウユニ・チリのアタカマと、標高の高い場所が後半に集中している。現地で探すより、日本で買って持っていくほうが安心だ。

結局いくらかかったのか
| 日付 | 内訳 | 総額 |
|---|---|---|
| Day1 | 初診料 3,000円/Twinrix 15,000円/Verorab(狂犬病)12,000円 | 33,000円 |
| Day2 | 再診料 1,000円/Twinrix 15,000円 | 17,600円 |
| Day3 | 再診料 1,000円/Twinrix 15,000円/ダイアモックス錠 5シート 2,500円 | 20,350円 |
| 合計 | 70,950円 |
いずれも消費税込み。支払いはその都度だった。
タイで打てていたら、いくらだったのか
スネークファームの公式価格表には、Combined Hepatitis A and B vaccine = 1,150バーツ と書いてある。3回打てば3,450バーツ、約17,250円だ。
| Twinrix 3回分 | 金額 |
|---|---|
| タイで打てていた場合 | 1,150バーツ×3回=3,450バーツ(約17,250円) |
| 日本で実際に払った額 | 約55,000円(Twinrix 3回+診察料+消費税) |
| 差額 | 約3万8,000円(約3.2倍) |
狂犬病も足すと差はもっと開く。タイなら350バーツ(約1,750円)のところを、日本では12,000円払っている。
日本のクリニックに行ってよかったこと
値段だけ見れば、日本で打つのは明らかに高い。それでも行ってよかったと思っている理由が2つある。
1つは、相談ができたこと。海外駐在の人や、スネークファームで打ってきた人の対応を数多くやっているそうで、こちらの状況を説明すればそのまま話が通じた。残りの計画を日本語で、日本のクオリティで詰められる。
もう1つは、接種計画書を一緒に作ってくれたこと。次にどれをいつ打つか、帰国後に何が残るかを紙に落としてもらえた。AIと組み立てた計画を持ち込んで、それを医師と一緒に完成させる。これで、旅の盾がやっと形になった。
まとめ:タイは安い。でも在庫は別の話
先に書いておくと、「タイのワクチンは安い」という情報自体はまだ健在している。スネークファームやチェンマイで実際に払った金額は、掲示されている公式価格表とすべて一致している。値段で騙されるようなことはない。
問題は値段ではなく、在庫だった。
そして在庫は、こちらではどうにもできない。特にTwinrixのように3回打って完了するワクチンは、旅先で始めると詰む。1回目が打てなければ全部ずれるし、2回目を打つころには次の国へ移動している。
今から同じことをやる人へ、自分の失敗から言えるのはこの2つだ。
- 回数の多いワクチン(A・B型肝炎など)は、日本で先に済ませる。タイで打つのは1回で終わるものに絞る
- どうしても現地で打ちたいなら、行く前に在庫を確認する。ただし午前にあったものが午後に無くなる世界なので、確認しても保証にはならない
腕に残った証拠は、これでひととおり揃った。あとは帰国後の1本を残すのみだ。
あわせて読みたい
このワクチン接種シリーズは全3回。ほかの回はこちら。


📍 基本情報
| 名称 | 大阪トラベルクリニック(Osaka Travel Clinic) |
| 住所 | 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-1-3 |
| 電話 | 06-4797-8686 |
| 予約 | 予約推奨(飛び込みも受付あり) |
| 支払い | 都度払い・自由診療(保険適用外) |

